事務はAIでなくなる?求人8,576件で見た営業・事務の中身

更新日: 2026-07-28

営業やバックオフィスの求人は、人が担う作業の割合が85.7%と高めでした。求人8,576件を数えた結果と、これから足せることをやさしく説明します。

結論:営業・事務は「人が担う作業」が多い

先に答えです。求人票に書かれた作業を数えると、営業もバックオフィスも「人が担う作業」が大半でした。

職種求人数人が担う作業の割合AIを使う作業が書かれた求人
営業・マーケティング1,759件85.7%9.8%
コーポレート・バックオフィス455件73.1%6.2%

母数は求人8,576件のうち、その職種に分類できた件数です。左の割合は「作業の行」を数えたもの。右は「求人の件数」を数えたものです。数え方が違う点にご注意ください。

「人が担う作業」とは、提案・調整・判断など、人のやりとりが要る作業のことです。

AIが手伝いやすい作業と、人が担う作業

どの職種かではなく、どの作業かで見ます。8,576件の求人全体での出現率です。

AIが手伝いやすいと分類した作業

  • 一次対応・事務処理 948件(11.1%)
  • 資料作成 637件(7.4%)
  • レポート作成 329件(3.8%)
  • データ入力・集計 196件(2.3%)

人が担うと分類した作業

  • 提案・顧客関係 3,163件(36.9%)
  • 折衝・調整 1,005件(11.7%)
  • 意思決定・責任判断 558件(6.5%)

数字を見ると、事務作業がまるごと消える形にはなっていません。求人1件の中で、手伝われやすい部分と人が担う部分が混ざっています。

「AIを使う作業」が書かれていない=足せる余地

ここが今回いちばん伝えたい点です。

AIを使う作業が書かれた求人は、営業で9.8%(1,759件中)、バックオフィスで6.2%(455件中)。全体の21.0%(8,576件中)より低い水準です。

これは弱点にも見えます。ただ、裏返すとまだ埋まっていない場所でもあります。9割の求人に書かれていないなら、自分の職務経歴書に先に書ける、ということです。

年収の現実:代替されにくいことと、給料は別

ここでいう年収は、求人票に書かれた提示額です。実際にもらえる額ではありません。

年収の中央値(その職種の求人のまん中の額)はこうなっています。

  • 営業・マーケティング 600万円(1,759件)
  • コーポレート・バックオフィス 535万円(455件)
  • その他(非IT) 550万円(819件)
  • 全体 625万円(8,576件)

人が担う作業の比率が高い職種でも、提示年収が高いとは限りません。代替されにくいことと、給料が上がることは別です。

一方で、営業・企画・管理の求人3,356件だけを取り出して、職種・地域・経験年数などの条件をそろえて比べると、AI活用の作業がある求人367件の提示年収は10.4%高くなっています(数え方のばらつきを考えると7.1〜13.8%の範囲)。

ただしこれは求人の傾向です。「AIを覚えれば年収が上がる」という意味ではありません。

未経験の入口と、Excel/VBAの立ち位置

未経験可の求人は全体で25.5%(8,576件中)。バックオフィスでは29.7%(455件中)、営業では30.1%(1,759件中)でした。

Excel/VBAを挙げる求人は749件。そのうち34.2%が未経験可で、入口としては広いほうです。ただし年収中央値は500万円。今回まとめた41スキルの中でいちばん低い水準でした。

入りやすさと、提示年収の高さは、同じ方向を向いていません。

外の調査はどう言っているか

国際労働機関(ILO)が2025年に出した世界を対象とする推計では、世界の雇用の24%が生成AIの「曝露」がある職業にあたるとされています。曝露とは、その作業をAIが肩代わりできるかどうかを測った指標です。ILO自身が「雇用への実際の影響ではない」と書いています。データ入力や簿記の事務は、曝露が高い区分に入っています。

日本の調査もあります。JILPTが2024年に行った意識調査(自分でAIを使う人1,854人が回答)では、これまでの作業が自動処理になったと答えた人が58.6%。同時に、新しい作業が増えたと答えた人も42.1%いました。減る側と増える側が同時に起きています。

明日からできること

  • 自分の一週間を、AIが手伝いやすい作業と人が担う作業に分けて書き出す
  • 手伝いやすい側(資料作成・一次対応・集計)で、実際に試した工夫を1つ残す
  • 職務経歴書に、提案・調整・判断の実例と、AIを使った工夫を1行ずつ足す

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このデータについて

type.jp・Greenに2026年7月27日時点で載っていた求人8,576件を数えたものです。

東京の求人が70.0%を占め、IT・Web業界にかたよっています。日本全体の平均ではありません。

1つの時点を切り取った数字なので、「増えた」「減った」は分かりません。

求人票に書かれた内容を機械的に分類しており、分類の誤りは全体で34.0%と見積もっています。

数え方と、このデータで言えないことは数え方のページにまとめています。

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出典: type.jp・green-japan.com の公開求人情報(掲載中 5,642件、 累計 8,370件を収集、最終取得 2026-07-28)。 求人本文の転載はせず、元の求人ページへのリンクで確認できます。 本記事にアフィリエイトリンクは含まれません。 数え方と、このデータで言えないことは数え方のページにまとめています。 サイト全体の方針はこのサイトについて