SIer・社内SEからAIエンジニアへの転職の進め方
更新日: 2026-07-29
この記事は、SIer・社内SEからAIエンジニア(機械学習エンジニア)求人に応募するまでの準備の順序と、職務経歴書・面談で扱う項目を、求人票が要件として挙げている内容から整理したものです。掲載中の機械学習エンジニア求人56件の要求スキルを基準にしています。どのくらいスキルが重なっているかの定量データは、キャリア遷移ページに分けて掲載しています。
準備の順序:求人票の要件から逆算する
機械学習エンジニア求人56件の要求スキルのうち、掲載中求人全体より明確に多く要求されている項目(この職種を特徴づける項目)は24個です。そのうち13個は、SE・システムエンジニア求人707件でも15%以上の頻度で要求されています。 残る11個は、SIer側の求人票にはほとんど出てきません。 準備の順序は、この「出てこない側」を埋める作業と、「すでに重なっている側」を実績として説明できる形にする作業に分かれます。
- 現職の経験のうち、そのまま要件に対応するものを洗い出す。両方の求人票に出てくる要件はPython(機械学習エンジニア求人82% / SIer求人55%)、生成AI/LLM(機械学習エンジニア求人80% / SIer求人29%)、AWS(機械学習エンジニア求人61% / SIer求人58%)、Git(機械学習エンジニア求人41% / SIer求人24%)などです。これらは新しく学ぶ対象ではなく、担当範囲と規模を書き出す対象になります。
- 求人票に出てこない要件を、出現率の高い順に埋める。SIer求人での出現率が15%未満にとどまる項目は機械学習(機械学習エンジニア求人61% / SIer求人4%)、MLOps(機械学習エンジニア求人25% / SIer求人1%)、画像認識(機械学習エンジニア求人20% / SIer求人3%)、自然言語処理(機械学習エンジニア求人18% / SIer求人1%)などです。出現率が高いものほど多くの求人が要件として挙げているという意味であり、 学習の難易度や習得にかかる時間を示す値ではありません。
- 学んだ項目を、現職の業務の中で使った記録に変える。求人票の応募条件は「実務経験」の形で書かれていることが多いため、 学習の履歴だけでは要件の記載に対応づけられません。 現職で扱っているデータ・自動化の対象・検証プロジェクトなど、業務の中で使える場面を作ります。
- 応募条件と自分の状態の差を数えてから応募先を決める。機械学習エンジニア求人56件のうち、 未経験歓迎の記載があるのは8件(14%)、リモート勤務可は29件(52%)です。
出典: type.jp・green-japan.com の公開求人情報(掲載中求人、取得日 2026-07-28)。 対象スキルの選び方(掲載中求人全体との出現率の差)・重複率の算出条件・全スキルの一覧はSE・システムエンジニアから機械学習エンジニアへに掲載しています。
職務経歴書で示すこと
職務経歴書に何を書けば通るかは、応募結果のデータがないため本サイトでは判断できません。 代わりに使えるのは「求人票が要件として挙げている項目」です。 機械学習エンジニア求人で要求される項目のうち、SE・システムエンジニア求人でも15%以上の頻度で要件として挙げられているのは以下です。
| 要件 | 機械学習エンジニア求人での出現率 | SIer求人での出現率 | 職務経歴書で書き出す内容 |
|---|---|---|---|
| Python | 82% | 55% | 担当した対象・規模(件数/データ量/人数)と、自分が判断した範囲 |
| 生成AI/LLM | 80% | 29% | 担当した対象・規模(件数/データ量/人数)と、自分が判断した範囲 |
| AWS | 61% | 58% | 担当した対象・規模(件数/データ量/人数)と、自分が判断した範囲 |
| Git | 41% | 24% | 担当した対象・規模(件数/データ量/人数)と、自分が判断した範囲 |
- 要件そのものではなく、担当した範囲を書く。求人票の要件は名詞(スキル名)で書かれていますが、同じスキル名でも担当範囲は求人ごとに異なります。 対象・規模・自分が決めた部分を数値で書き出しておくと、求人票の記載と突き合わせられます。
- 求人票に出てこない側の項目は、実物へのリンクで補う。機械学習・生成AI領域の実務経験を職歴として書けない場合、 書けるのは作った物とその過程です。コードと解説を公開し、職務経歴書から参照できる状態にします。
- 現職の用語を、応募先の求人票の用語に置き換える。同じ作業が会社によって別の名前で呼ばれていることがあります。 応募する求人票の要件欄の言葉を使って書き直すと、対応関係が読み取りやすくなります。
上記は求人票の要件記載から逆算した整理であり、書類選考の通過率を上げる方法として検証したものではありません。
面談で確認すること
求人票から機械的に判定できるのは、要求スキルの記載・勤務地・リモート可否・未経験歓迎の記載・提示年収レンジまでです。 機械学習エンジニア求人の提示年収の中央値は741万円(年収記載のある56件)、 25〜75%レンジは626万円〜950万円です。 一方、以下は求人票からは判定できないため、面談で確認する必要があります。
- モデル開発・データ基盤の運用・既存システムとの接続のうち、実際の業務時間の配分がどうなっているか
- 「実務経験」として求めている年数の内訳(業務での使用経験か、担当プロジェクトの本数か)
- 提示レンジのどの位置が、自分の経験年数・現職の職種に対応するのか
- 入社後に扱うデータの種類と、社内にすでにある基盤の状態
出典: 機械学習エンジニアの掲載中求人56件(取得日 2026-07-28)。 提示年収は求人票の記載レンジの分布であり、実際の提示額ではありません。
スキルの重なりを数字で確認する
この記事は進め方を扱っており、SIer・社内SEの求人とAIエンジニア求人の要求スキルがどれだけ重なっているかの定量データは、 専用のページに分けています。重複率・そのまま活かせるスキルの一覧・追加で必要になりやすいスキルの一覧・提示年収の比較は、以下で確認できます。
- SE・システムエンジニアから機械学習エンジニアへ — スキル重複率と不足スキルの一覧
- SE・システムエンジニアからデータエンジニアへ — 重複が大きい別ルート
- 社内SE・情報システムからデータエンジニアへ
この記事で挙げた要件のスキル別データ(求人数・年収分布): Python / 生成AI/LLM / AWS / Git / 機械学習 / MLOps / 画像認識 / 自然言語処理
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よくある質問
SIerでのAWS経験はAIエンジニア転職で評価されますか?
求人票の要件記載を見ると、AWSは機械学習エンジニア求人の61%、SE・システムエンジニア求人の58%で挙げられており、両方で要件として頻出します。このデータから言えるのは要件欄に同じ項目が並んでいることまでで、実際の選考でクラウド実務経験がどう評価されるかは、本サイトが応募結果のデータを持っていないため分かりません。機械学習・生成AI領域については、機械学習エンジニア求人の61%・80%(生成AI/LLM)に対しSE・システムエンジニア求人は4%・29%で、要件欄の記載頻度に差があります。
社内SEからの転職も同様ですか?
社内SE・情報システム求人109件とSE・システムエンジニア求人707件で、要件欄への出現率を比べると、要件定義は社内SE28%に対しSIer71%、プロジェクトマネジメントは社内SE21%に対しSIer23%、AWSは社内SE20%に対しSIer58%、SQLは社内SE14%に対しSIer58%で、いずれも社内SE求人のほうが低くなっています。準備の順序は同じですが、上の「準備の順序」で挙げた項目のうち、現職の求人票に出てこない項目が何個あるかは職種によって変わります。どちらの職種からのほうが転職しやすいかは、応募結果のデータを持たないため分かりません。
調査方法: type.jp・green-japan.com の公開求人ページの構造化データに基づく機械判定です。詳細はこのサイトについて。
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